2008 . 04 . 13

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雛鶏の海塩包み焼き、春キャベツのブレゼ添えです。約800グラムの雛鶏を、1羽丸ごと塩で包み、オーブンでゆっくりと火を通します。塩で包むことにより、雛鶏のうまみと熱が外に逃げません。甘みのある春キャベツとともに、スープ仕立てでお出しします。オーブンから出した後に、テーブルでお切り分けします。お二人様単位でご注文ください

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1月15日(火)~23日(水)を冬期休業とさせていただきます(2007.12.30)
12月31日(月)~1月6日(日)は、3150円のディナーコースをお楽しみください(2007.12.26)
12月22日(水)~25日(火) 2007年クリスマスディナーメニューのお知らせ(2007.12.7)
スタッフ募集のお知らせ
ミネラルウォーター「ペリエ」プロモーションのお知らせ(2007.7.13)
5月26日(土)は18時からの営業とさせていただきます(2007.5.24)

   

 les parapluies de cherbourg

ノルマンディー地方は六角形のフランスの左斜め上に位置している。セーヌの下流は港町の美しい景色と結ばれている。フランスとイギリスの真ん中はこのへんなのかもしれない。ル・アーヴル、オンフルール、ドーヴィル、シェルブール。こういう港町が色んな舞台で使われたり名前をよく知られているのは、きっとここから見える海がフランスから見える一番上の海だからだ。
僕はパリから出発してまずルーアンへ向かった。いちばん早い列車には乗らなかったけど、それでもサンラザールの駅から1時間半くらいで着くことができた。ニースの語学学校で一緒に勉強した友達がルーアンの製パン学校に通っていたから、その日は久しぶりに一緒にご飯を食べて家に泊めてもらった。クレープリーで食べながら話していて、専門用語が多いフランス語での授業が相当大変なことはわかったし、頼んだシードルの器を見たら、初めてノルマンディーに来たということもわかった。
次の日はルーアンの町を歩いてから早めに電車に乗った。切符はシェルブールまでのものと、その途中駅のリジューからポンレヴェックまでのものと2枚買った。SNCFは途中下車をしても切符が無効にならない。その代わり初乗り運賃だけ払って最後に精算しようとしてもコントロールは絶対に許してくれない。何も考えないで列車で旅をするのは素晴らしいことかもしれないけど、フランスでは最後に行く場所だけは決めておく必要がある。
カン行きの電車に乗って、ルーアンからリジューまでは1時間ちょっとだった。切符を見るとリジューでの乗り換え時間は10分もない。さらに本数の少ない路線に乗り換えることになるから、もしこの電車が来なかったら真っ直ぐシェルブールに行こうと思っていた。リジューは大きな駅ではなかったから同じホームでの乗り換えだった。ちゃんと電車が来てくれたときの反応には人種はあまり関係ない。
リジューからポンレヴェックまでは10分くらいだった。窓から見える景色は緑と牛ばかりだった。ポンレヴェックの駅にはやっぱり何もなかった。駅は昼休み中で僕は本当に何もわからなかった。少しでもひとのいそうな方向へ歩くことにした。サンミシェルという通りに出るといくつかお店があった。観光案内所も昼休みになっていたので、その通りにあるレストランでサラダとチーズを食べて時間を過ごした。食べ終わってから観光案内所で地図をもらって、農家のこととかを訊いてみた。その日にチーズ農家を見ることはできなかった。地図といっても緑色の面積がほとんどのもの。僕があとここでしたことは、ポストカードを書いたこととゆっくり歩いたことくらいだった。
夕方にはまた同じようにリジューで乗り換えてシェルブール行きの電車に乗った。リジューからシェルブールまでは2時間くらいだった。シェルブールは終点だからみんな降りる。それでもあまりひとはいなかった。駅前の道路は車がぽつぽつ走っていた。ずっと緑の香りを感じていた一日の最後に着いた港町は、やっぱり海の匂いがした。
シェルブールは静かな町だった。フランス語に「静か」という形容詞がいろいろとあるならそのいろいろとあるほうの「静か」だった。僕の行った季節は暖かかったけど、雨は毎日のように降っていた。シェルブールのひとたちは少しの雨でもちゃんと傘を差していた。お店はやっているのかどうかわからないところが多かった。それでも暗くて静かなパティスリーで買ったパリブレストはおいしかった。シェルブールの海の近くにあるユースホステルはきれいだった。4人部屋だったけど、シェルブールにいた数日の間僕はずっと一人だった。清潔なキッチンもあったし、シェルブールの駅前にはカルフールがあったので、僕はここでは自分でご飯を作って食べた。わずかでも生活感が出ると、その町への印象はずいぶん変わるのかもしれない。
何日かを過ごしたシェルブールから、次に僕はモンサンミシェルに向かった。モンサンミシェルに電車で行くには、最寄り駅のポントルソンという駅を目指さないといけない。そしてこのポントルソンに停まる列車は一日にたしか3本くらいしかなかった。だからこのあたりに電車で行く場合は時刻表には逆らえない。
シェルブールを朝早くに出て、途中でリゾンという駅で一度乗り換えて、2時間半くらいでポントルソンに着くことができた。眠かったけど、それでもポントルソン駅からモンサンミシェルまでのバスから見る一本道の景色は、電車のことを忘れてしまうくらいに美しかった。途中にはフォワグラ農家やセント・ジェームスのブティック、シードルの美術館などがあった。モンサンミシェルには特に書けることが僕にはない。何かと比べることもできないし圧倒されてしまった。だけど他に見てみたいものも見えていたし、いつかまた、今度は小回りの利く方法でここに来れたらいいと思った。
モンサンミシェルで食べたオムレツも、ポントルソンの駅の近くのブーランジュリーで買ったパンもあまりおいしくなかった。そういうことを覚えているのもそこに何かがあるから。食べることで言うなら、ノルマンディーは「キュイジーヌ」ではなくて「プロデュイ」かもしれない。