2008 . 04 . 13

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雛鶏の海塩包み焼き、春キャベツのブレゼ添えです。約800グラムの雛鶏を、1羽丸ごと塩で包み、オーブンでゆっくりと火を通します。塩で包むことにより、雛鶏のうまみと熱が外に逃げません。甘みのある春キャベツとともに、スープ仕立てでお出しします。オーブンから出した後に、テーブルでお切り分けします。お二人様単位でご注文ください

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1月15日(火)~23日(水)を冬期休業とさせていただきます(2007.12.30)
12月31日(月)~1月6日(日)は、3150円のディナーコースをお楽しみください(2007.12.26)
12月22日(水)~25日(火) 2007年クリスマスディナーメニューのお知らせ(2007.12.7)
スタッフ募集のお知らせ
ミネラルウォーター「ペリエ」プロモーションのお知らせ(2007.7.13)
5月26日(土)は18時からの営業とさせていただきます(2007.5.24)

   

 現場のデザイン(5ans, canvas, 立会川)

雰囲気というか流れのようなものはきっとやっぱりあって、似たようなことが重なってしまうときがある。久しぶりに会う友達が急に偶然同じ日にお店に来てくれたりとか、そういうことが続いたりとか。
そんな幸せなことならいいんだけど、この何か月は出納の項目に修繕費と書くことが多かった。エスプレッソマシンが熱くならなかったり、製氷機から氷が出てこなくなってしまったり。細かいものもいろいろあった。最悪のことを考えていたくても、いつも業務用の調理器具を見に行ったりしているわけではないし、そう簡単に買えるものでもない。数時間後のこととか少し先のこと、もう少し先のこととかを考えているときにそういうことが起きると、身動きが取れなくなってしまうというか、すごく不安になる。スチームを使わないで牛乳を泡立てたり、冷凍庫で氷を作っておいたり、後になれば面白い話にできるけど、そんなときは車に乗ってもエンジンの音がいつもと違う気がしてくる。
今月でcanvasは開店から5年が経った。修理作業を見ながらその時間を感じてしまったりした。ずっと動いていたら動かなくなるのも無理はないのかもしれない。どのくらいの数のカフェを作ったのか、コーヒー類の業者の今までの伝票で調べてみようかと思ったけどすぐにやめた。すぐにまた壊れちゃうかもしれないし、同じものは作れないし。また一杯ずつ作っていけばいい。
つい先日には、入口の一枚扉の底辺のゴムが全部外れてしまったから修理に来てもらった。あの扉は外して修理するわけにはいかないから、ゴム一本だけでもけっこうなコストがかかってしまう。直った後に扉を押してみて、こんなに重かったのかとびっくりした。この扉が軽くなったのは、これまでたくさんのひとが出て入ってくれたから。そういえば最初のころはほとんどのお客さんが入り方がわからなかった。canvasの入口は一つしかない。また扉が擦れて軽くなってしまったら喜んで直そうと思う。
そして数日前の強風の次の日には、外装のキャンバス生地が外れて電線に巻きついてしまっていた。東京電力に電話をしたらすぐに作業員の方たちが来てくれた。電柱がないから結局二台目のクレーン車ではずしてもらった。親切な方たちばかりであっという間の出来事だった。
巻きついたキャンバスの布は作業員の方に切り取ってもらった。その布を見て店舗のデザインについて色んなことを思った。5年前の開店のとき、僕はcanvasのイメージをうまくコントロールすることができなかった。デザイン寄りのメディアにたくさん掲載されて、その中には取材を受けた覚えのないものもあったし、僕の思っていないことが書いてあった雑誌もあった。そのころは自分でもいつ倒れてもおかしくないと思うくらいに時間がなかったし、文字通り僕のバランスが悪かった。どんなことをやっていたとしても、先にそういうものだと思われると、それを覆すのにはものすごいエネルギーと時間がいる。
一から料理を作ってそれをサービスする。料理やサービスを通じて、フランスの都会的な部分と野太い部分をうまく表現したい。フランス料理は量が少ないなんて絶対に思われないようにしたい。ジャージでもスーツでも来れるような空間にしたい。書き始めたら終わらなくなってしまうけど、そういう色んな要素の中の一つとして、居心地のいいデザインとか面白いデザインがあってくれたらよかった。
僕の見せ方がだめだったせいでスタッフにはかなり寂しい思いをさせてしまったと思う。時間をかけて料理を作っても、お洒落なレストラン、で終わってしまうとしたら。だから開店から1年が経ったときから、デザインに偏った取材はすべて断ってきた。僕を支えてくれるひとたちがいて、おいしいと思って来てくれるひとたちがいて、通りすがりに偶然寄ってくれるお客さんがいて、建築やデザインを見ることがいちばんの目的でお店に来てくれるひとたちもいる。どれも本当に幸せなことだから、僕の仕事はそのバランスをよくすることだった。それはきっちり割り算するようなことでもなくて、建築やデザインは贅沢なプラスアルファであってほしいと僕は思っている。
開店の数か月後には六本木ヒルズがオープンしたから、当時に掲載された雑誌では六本木ヒルズ内のお店と一緒に載っているときも多かった。これからは複合施設にばかり人が集まる、と言っている人もたくさんいた。どきどきしながら、でも僕はそうは思わなかった。同じことをやろうとしたらメニューの値段は2倍にしてもきっと足りない。立会川から六本木は夜ならあっという間に着く。それなら厨房を広くとって、別の仕事で六本木に呼んでもらえればいいと思った。
その5年前の雑誌を見ると、今はもうない店舗がけっこう掲載されている。飾ったり色を付けたり物を修理したりしてデザインは残る。僕らもいいデザインを考えないといけない。ランチに分厚いステーキを食べてもらったり、一杯のお茶と会話を楽しんでもらったり、やっぱりレストランとして使ってもらったり。その回りにさりげなく何かがあるくらいがちょうどいい。そんな流れになるときは、きっとデザインとサービスが近いところにある。